揚水ポンプ
先日、揚水ポンプの不具合のご相談を受けました。
築年数は不明(結構古いですね。。。十数年ってとこかな?)で、
RC造の地上5階・地下1階建ての事務所ビルです。
地下の雨水・湧水ピットのポンプが動きっぱなしで、止まらないっていう内容でした。
現地に伺うと、確かに、ウィ~ンとうなっています。
このままでは、ポンプのモーターが焼けてしまって、故障してしまいます。
とにかくピットの蓋を開けて、なかを覗いてみると、、、
溜まった水が渦を巻いてはいますが、どうも吸い上げてませんね。
恐らく、もうポンプは正常には作動しておらず、エアーだけが噴出して、
そのせいで、渦が巻いているのでは?っという症状でした。
オーナー様にご相談すると、メンテナンスもあまりしていないし、これから梅雨本番ですし、
このままピットの水が溢れてきたら困るということで、すぐに新しいポンプを手配することになりました。
その間の数日間は、仮のポンプを中に入れ、水を吸い上げておきます。
そして、工事当日。
まず、ピット内の水を全て汲み上げます。
◆清掃前ピット内
メンテナンスをしていなかったというオーナー様のお話でしたが、
ピット内部の汚れは、さほどではありませんでした。
ですが、底に少し溜まっているヘドロを清掃します。
◆清掃後ピット内
きれいになりました。
そして、引き揚げた既存ポンプです。
↑ この状態でした。。。
これでは、作動しませんね。
底の部分は、腐食して、半分以上ありませんでした。
◆新規のポンプです。
ご覧の通り、ピット1箇所に対し、ポンプは2台です。
なぜ2台セットするのかというと。。。
ピット等の揚水ポンプは“交互運転”をします。
● 2台交互に運転することによって、機器の摩耗が均等になり、結果、寿命が延びる。
● 万が一、1台が故障しても、残りの1台が自動運転して、対応できる。
● 万が一、ピット内に溜まる水の量が、ポンプの排水能力を超えても、
2台目が自動運転することにより、能力が倍になる。
等々の理由によって、2台セットするのが、一般的です。
という事で、ポンプを組んでいきます。
◆ポンプ組み上がり
これらを、ピット内の所定の位置、いわゆる『釜場』と呼ばれる場所にセットします。
そして、ピットからポンプ用の電気ブレーカーに結線して、
テスト運転をして、異常がなければ完了です。
今回は、汚水ピットには異常が診られなかったので、よかったです。。。
ただ後日、汚水ピットも清掃・消毒をするという事で、工事が完了しました。