木のはなし - 檜・ひのき

檜・ひのき

ひのきは、ヒノキ科の樹木で、おもに福島県以南の本州、および四国や九州にまでわたり、広く分布しています。天然木としては長野県の木曽地方・和歌山県の高野山・高知県西部などが、また人工木としては、三重県尾鷺地方・奈良県吉野地方そして、和歌山県の各地方産のものが有名です。スギについで、造林面積が広いので日本を代表する木のひとつといえるでしょう。

一般にヒノキは、より高級なものとされています。その中でも木曽檜は有名ですね。伊勢神宮などをはじめとした神社建築に欠かせない木材として、古くから重用されてきました。心材の色が淡紅色で、まわりはほとんど白色であるという特色が生かされています。

ヒノキは抗菌性がつよい!

ヒノキは材質が緻密で色調が良く、加工しやすい木材です。また、シロアリや木材の腐食菌に対する耐久性に優れているので、古くから家屋や神社建築などの建築用材として利用されています。ヒノキの抗菌性はクロコウジカビ、ペニシルリウムなどのカビ類、枯れ草菌、ブドウ球菌、大腸菌などの細菌類に対して発揮されます。ヒノキ財および葉の精油は100~1000ppmの濃度といわれています。

ヒノキは香りを売る

俗にスギは目を売る(木材のもよう)、ヒノキは香りを売る、といわれます。上手に仕上がると美しい光沢が出るとともに、特有な芳香があることが、木材としての価値を高めています。最近では森林浴ブームなどもきっかけとなって、ヒノキ精油をつかった室内芳香剤や石鹸などさまざまな商品がつくられています。実際にヒノキの香りには気分を鎮静したり和らげたりする効果があると言われています。

つくば緑友会「木のはなし」より